サンティアゴ巡礼【 銀の道 】 4/29 25日目

サンティアゴ巡礼【 銀の道 】

2024/4/29 25日目 Villanueva de campean(ヴィジャヌエバ・デ・カンペアン) → Zamora(サモラ)


走行距離 20 km

走行時間 7:00 - 12:00

気温 2.4 - ?


今日は良い天気だった。

広大な穀倉地帯を歩く。

途中から金さんと一緒に歩いた。

金さんは全く英語を話せない。

会話はもっぱらGoogle翻訳頼み。

しかし、金さんは、フレンチジェナの道を3ヶ月かけて歩いたり、6ヶ月かけて別の巡礼路(どの道か良く分からなかったが)を歩いたりしてるらしい。

その後、私たちはドゥエロ川にかかる中世の橋を通ってサモラに入る・・・はずだったのだが、橋が工事中だったため、大きく迂回して、別の橋を渡って街へ入った。

Zamoraは思ったよりも大きな街で見どころも沢山あった!



ヒョウタンとホタテ貝は巡礼のシンボル



広大な畑


「誓いの井戸と三つの街道の石碑」のモニュメント


突然現れるこの3つの石碑、そしてその中央には、写真では見えないのだが、井戸を模した構造物が埋め込まれている。

これは "El Brocal de las Promesas y Monolitos de las Tres Calzadas"というモニュメント。

2009年にサモラのサンティアゴ巡礼路友の会と人類研究促進のためのラモス・デ・カストロ財団によって建立されたものだそうだ。

この場所は、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という3つの宗教に関係のある3つの道、「ミランデサの道」「銀の道」「ダルマシアの道」の合流地点。

レコンキスタ(イベリア半島におけるキリスト教徒によるムスリム支配からの回復運動)以前に、この地で平和に共存していたユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒の文化をたたえるために造られたという。

■情報源


3つの石碑には以下のように刻まれている。
(訳 chatGPT)

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*    1枚目の石碑
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ここに誓いを置いていきなさい、巡礼者よ。
それはあなたの歩みを導く灯火となり、あなたの魂の生きた炎となるでしょう。
その精神は大地の心を揺り動かし、いつの日か、飢えた者のためのパンの穂となって花開くでしょう。

それはすべての泉でささやき、川のように流れ、正義への渇きを癒やし、
雲へと舞い上がり、悲しむ者たちのための太陽の光となるでしょう。

なぜなら、誓いの真実は、愛に満ちた種まきであり、
新しい世界が待ち望み、必要とする存在の輝きであるからです。
そこには、連帯と平和が息づいています。

ここに誓いを置いていきなさい、巡礼者よ。
どのような道を歩もうとも、あなたは辿り着く前にすでに道をつくっているのだから。



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*    2枚目の石碑
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道が平和をもたらし、夜明けが正義をもたらしますように。
それがすべての民族を結びつけ、すべての人々を救い、暴力を打ち砕きますように。
そして、それが太陽や月のように、世代を超えて続きますように。

あなたの歩みの愛が、草原を潤す水のように、大地を包む霧雨のように、
命を花開かせ、あらゆる信仰を兄弟のように抱きしめ、
困窮する者のための癒やしとなりますように。

あなたの心がそれを告げ知らせますように。
海から海へと、いま歩んでいる道の先へと、
星々の輝きにまで届くように。


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*    3枚目の石碑
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いまあなたが歩むこの道の交差点は、
歴史の黎明より続く古の道が交わる場所。

銀の道、ミランデーサの道、ダルマチアの道

それは信仰、文化、交易の入り口であり、
征服と再征服、そして再定住の道でもあった。

サンティアゴへと続くモサラベの道

聖フランシスコがイスラムと対話するために歩んだ道

愛を失い追われたユダヤ人の旅立ちの道

それでも常に、民族や思想、信仰が交わる場であった。

歩みを進める旅人よ、
寛容と異なるものへの尊重を心に刻みなさい。

私たちは皆、同じ愛の一部であり、
ともにより人間らしい世界を築くために、
信仰と文化が出会い、
平和の花咲く道となるように。








ドゥエロ川の向こうはサモラの街



橋の上からの眺め



サモラの街中


サモラに12時ごろ着いたが、宿の受付は3時からなので、金さんとバルで休憩。

サモラ、坂だらけ。

金さんに、これまでの巡礼路の写真をみせてもらう。

金さんはたぶん、60才前後だろうか。

どうして、こんなに長期の巡礼がたびたび出来るのか聞いてみたところ、金さんいわく、雑貨屋をやっていて、人に任して、巡礼に来ているようだ。

嫁とかに任してるんだろか。

バルでお会計の時に自分の分を払おうとすると、顔の前で手を振って、いらないというジェスチャ。

韓国では誘った人や年長の人が奢る習慣があるらしい。

友達同士の間では、前回誰それが払ったから、今回は私が払うとか、おごり奢られの習慣があって、割り勘はケチっぽく見えるらしい。

最近の若い人は割り勘が増えているらしいが。

中国人にも同様の習慣がある。

若い人が割り勘にする傾向にあるのは韓国同様だが、社会人になったら、「おごり奢られ文化」になるそうだ。



バルで休憩


宿の受付までの時間、街を散策してみる。

Church of San Pedro y San Ildefonso

11世紀に建設された教会。

その後、改修を繰り返し、複数の建築様式が混ざり合っている。






教会の内部




12世紀に建てられたテンプル騎士団の小さなロマネスク様式の教会。

Santa María Magdalena de Zamora



教会の内部




そろそろ受付時間となったので、宿で受付を済ませ、下段のベッドも確保できて一安心。



宿の部屋からの眺め




ここにもコウノトリの巣


チェックイン後、再び、サモラの散策に出かけた。

12世紀に建設されたムデハル様式の教会。




教会の内部




「大聖堂はロマネスク様式で1151年から1174年にかけて建設され、スペインのロマネスク様式の中でも最も重要な例の一つとなっています。」
(スペイン観光公式サイトより)

サモラ大聖堂





































サモラ大聖堂の内部に「司教座博物館」というのがあって、ここに収められているタペストリーが凄いらしい。








さて、宿に戻って、夕食にする。

今晩も宿のキッチンでアレンがパスタを作ってくれたので、有難くいただく。

食事の後、巡礼者達とワインを飲みながら、スペインやイタリアの映画の話で盛り上がる。

役所広司が主演の「パーフェクトデイズ」は外国人に大好評のようだ。

この宿のキッチンは広くて大変使いやすかった。

各テーブルで様々な話題で盛り上がっているようだった。

ちょっと離れたテーブルに金さんとサスキア姐さんが隣り合わせで座っていた。

金さんに、サスキア姐さんが、「どうして英語を勉強しないの?ええ?」と英語の重要性を説かれていたが、金さんは我関せずみたいな顔をしている。

サスキア姐さん、一生懸命語りかけても、金さんは姐さんが言ってる事、分かっていないと思う。。。

サスキア姐さんはオランダ人で、オランダ人は皆、英語が上手い。

なぜかというと、オランダ語と英語は言語学的に近く、単語や文法が良く似ているという話があるが、ほんとかどうかは分からない。

アレンも英語は全く話さず、フランス語オンリー、時々スペイン語だが、不思議なことにアレンの言いたいことは分かる。

アレンは考えていることがすぐ顔に出るから(笑)



■本日の宿泊地
サモラ

本日の宿

午後3時から受付だが、入り口のベルを鳴らすとオスピタレイロが出て来てくれて荷物を預かってくれる。
受付は3時からとなっているが、2時半には受付が始まったので、早めに行った方が良い。