このブログを検索

2019年5月30日木曜日

サンチャゴ巡礼【 フランス人の道 】2019/5/29 → ベルシアノス・デル・リアル・カミーノ

フランス人の道 19日目 Bercianos del Real Camino


気温:9-25℃
距離:19km
天気:晴れ

本日は、途中のサアグンで、巡礼半分終了証明書みたいなものを貰います。

本日もメセタを歩きます。

暑くなりそうです。



カント橋と呼ばれるローマ式の古い橋を越えて、サアグンの街に入ります。

サアグンは昔、巡礼路の街として栄えていたそうです。

11世紀に、スペイン最大の修道院がここにあり、修道院がサンチャゴ・デ・コンポステーラの権威をかさに着て権力を乱用し、ブルジョアが反乱を起こすほどだったということです。


昔の光、今いずこ・・・

諸行無常な感じが漂っています。

サン・ロレンツィオ教会。ロマネスク様式とムデハル様式が融合した12世紀の教会。

ムデハルとはキリスト教圏に住んでいたイスラム教徒の名称で、

ムデハル様式とはイスラム建築と、キリスト教建築が融合したつくりということだそうです。

イスラム教徒が住んでいたところにキリスト教徒が入植してきて、教会作るのに人手が足りなくてイスラム教徒の手を借りたら、建築様式が混ざっちゃった・・・というところらしいです。

イスラムとキリスト教。不思議です。


サン・ロレンツィオ教会の入り口部です。これは何を表しているのでしょうか?


サン・ベニート修道院の門

観光バスが何台も停まっていました。

世界史や建築が好きな人には、とても興味深い街なんじゃないでしょうか。

サン・ベニート修道院教会


このSantuario de La Peregrina(巡礼者教会)で証明書を作成してくれます。

Buen Camino アプリの情報によると、教会が開いている時間は、AM11時~PM2時とPM4時~PM6時30分です。

この教会も、ムデハル様式ということです。

サアグンの街はずれにあるので、Google Mapを頼りに歩きました。

ここで、サンチャゴまで半分歩いたという証明書を発行してくれます。

入り口でクレデンシャル(巡礼手帳)を見せると入場料が半額になります。

当時の備忘録を見ると、「証明書4€」と記してますが、入場料込みで4€だったかもしれません。

内部は一部、ギャラリーのようになっていました。












名前と日付入りのA4サイズの証明書です。

別に、サンチャゴで全部あるいた証明書をもらうんやから、要らないんやない?とも思ったのですが、せっかくなので記念としてもらうことにして、やっぱ良かったかなと思います。

絵も不気味可愛いくて味があります。

サンチャゴまで、あと368.7kmです。

もう400km位歩いたことになります。

歩き始める前は、不安でしたが、いざ歩き始めると、早寝早起き、食う・寝る・歩くのシンプルな生活、行き当たりばったりな毎日、楽です。

中毒性がありそうです。

何回も歩いてる人が多いわけです。

毎年、フランス人の道を歩いているというイタリア人のおじいさんもいました。


すでに12時過ぎ。今日は後10km歩かないといけないので、先を急ぎます。






本日の宿:Bercianos 1900
※Google Chromeで開くと日本語翻訳が選択できます。

しっかりした作り付け2段ベッドで、カーテンもあってプライバシーが確保でき、其々のベッドの枕元にライトとコンセントがあってGoodでした。

併設のBARも開放的で寛げます。


宿の看板犬

2019年5月29日水曜日

サンチャゴ巡礼【 フランス人の道 】2019/5/28 → モラディノス

フランス人の道 18日目 Moratinos


気温:9-20℃
距離:30km
天気:晴れ

ブルゴス以降、メセタと呼ばれる、乾燥した高原地帯を歩いてきました。

日本では、360度見回した時に、山が一つも見えず、平原が続いてるような場所ってあまり無いと思うのですが、メセタは正にそんな場所です。

自分の視界に人間が自分一人しかいない状態が新鮮でした。
 
今日は、メセタの難所と言われる区間を歩きます。

なぜ難所かというと、18キロの間、日陰無し、水無し、カフェ無し、トイレ無しだからです。

最近、気温が上がってきているので、熱中症に十分に注意です。

こんな所で倒れたら、誰かに見つけられたときは干物になっている恐れがあります。


なるべく日中の歩きを避けるために、朝6時に出発しました。

いつもは500ccのペットボトル2つを、バックパックの左右に一つずつ入れてるのですが、この日は念の為、もう一本、余分に用意しました。


何が困るって、トイレが無いのが。。。


ほぼ、見通しの良い道なので、隠れる場所が全く無いんですよ。

そして、微妙に前後に巡礼者が歩いていて。

いきなり、後方から自転車の巡礼者が現れて、すごい速さで通り過ぎて行ったりして。


すんません、この辺りにトイレありませんかねえ?ニャイ?そうですか。。。





十字軍の騎士でしょうか?

スターウォーズのオビ=ワン・ケノービのようです。



途中、キッチン・カーとドリンク・バーみたいな店がありましたが、年中あるとは限らないので、やはり水だけは十分に持っていた方が良いです。

薬局で、ミネラルを補える粉末のサプリメントを見かけたので、この日のために買っておきました。

日本で購入しておいても良いですね。




宿についた後、近くのレストランで夕食にパエリアを食べました。

この町は10軒も家が無いんじゃないかしら。

なので、食事できるところも2か所しか見つけられなかったし、スーパーもありませんでした。選択の余地無しです。

パエリアのメニュー表が、前に見たものと同じだったので、チェーン店なのか?

なんてことない味ですが、たまの米が嬉しい。

ここでは、メル、ヒュンジの他に、南アフリカのアリーナという女性と一緒に夕食しました。

カフェでお喋りしていると、上半身裸の若い男性巡礼者が前を歩いて行きます。

するとアリーナ・・・

「彼の前に、黄色の矢印(サンチャゴへの道しるべ)置いて、私の所に連れて来たいわ。」

宿の中庭でビキニで日光浴してたとか言ってたしw

巡礼の旅って、修行僧みたいに一人で黙々と歩き続けるのを想像していたのですが、毎日、否応なく知らない人と触れ合うことになって面白いです。

言葉が拙いので、会話には苦労するのですが、だんだん、分からないところは適当に聞き流すのに慣れてきました。

メセタのこの区間で、ベッドが確保できなくて次の町まで炎天下を歩くなんてことになったら本当にまずいので、今日の宿は前日にBookig.comで予約しておきました。

本日の宿:Hostal Moratinos

宿のテラス


21:30でもこの明るさです。

こんな時のために、アイ・マスクがあると良いですよー。

2019年5月28日火曜日

サンチャゴ巡礼【 フランス人の道 】2019/5/27 → カリオン・デ・ロス・コンデス

フランス人の道 17日目 Carrion de los Condes


距離:6km
気温:8-20℃
天気:晴れ

今日は、巡礼仲間と次の町で待ち合わせているので、6kmだけ歩きます。

エバリーンとミシャエルも次の町に泊まるということで、彼女達と一緒に遅めに出発しました。

道すがら、お互いに写真を撮りあったり、他愛のない話をしながら、いつもと違うのんびりペースで歩きます。


あっという間に到着しました。

エバリーン達はセント・マリア教会併設のアルベルゲに泊まることにしたそうなので、ここで彼女達とお別れして、待ち合わせしている巡礼仲間の到着を待つことにします。

この日は、スキ、ヨシ、メル、ヒュンジと合流して、アルベルゲではなくホテルに宿泊しました。

自然と親しくなった人達なのですが、其々がマイペースに歩いていて、一緒に歩くことは殆どないので、顔を合わせるのは久しぶりです。

韓国の小松政夫こと、キムさんとも再会しました。

皆、元気そうで何よりです。

セント・マリア教会で、巡礼者の旅の無事を祈るミサに参列しました。


ミサの後で、巡礼者一人一人に祝福を与えてくれます。
 
この教会では、シスター達が主催する音楽会が有るそうなので、私も参加してみました。 

行ってみると、教会の一階にある小さな部屋はもう参加者でいっぱい。 

2階部分が巡礼者の泊まる部屋になっているのですが、そこから階下に続く階段や踊り場も参加者で埋め尽くされています。 

4,50人はいたかと思うのですが、参加者一人ひとり、自己紹介をして、シスター達自ら演奏するギターと歌を聴きました。

自己紹介と言っても、殆どの人は名前とどの国から来たかだけです。

本当に世界中から集まって来ているんですねー。

シスター達は、4,5人で、意外と言っては何ですが、皆、とても若くてキュートでした。

「ぜひ、皆さんの歌を聞かせてください。」ということで、その場で、各国代表が選抜されて歌います。 

「次は日本?」と言われるんじゃないかとヒヤヒヤしましたw 

お堅い感じは一切しない和気あいあいとした雰囲気の楽しい会でした。 

サンタ・マリア教会のアルベルゲ:Albergue de Santa Maria
※Google Chromeで開くと日本語翻訳が選択できます。






2019年5月27日月曜日

サンチャゴ巡礼【 フランス人の道 】2019/5/26 → ビジャルカザル・デ・シルガ

フランス人の道 16日目 Villalcazar de Sirga


気温:7-20℃
天気:晴れ
距離:29km
時間:8時-16時


昨日に引き続き、本日もカラッとした晴天です。


ここ数日、気温が上がって来たので、雲の作ってくれる陰がありがたいです。


一面のポピーの赤と空の色が映えます。



カフェで休憩。カラフルな壁と蝶の飾りがオシャレなカフェです。

早朝の出発時は気温が低いので、いつもトイレ休憩と朝食を兼ねて寄るカフェのカフェ・ラテに癒されます。


馬がいました。

微動だにしないので、最初は作り物かと思いました。

ちょっとシュールな風景でした。


ここからはCastilla運河に沿って歩きます。


今も一部使用されているそうです。







Villalcazar de Camposのアルベルゲで、空きベッドが有るか聞いてみたのですが、有りませんでした。

ここで、このアルベルゲに道を尋ねに入ってきたスウェーデン人のエバリーンと出会いました。

彼女はバックパックをもう一つ先の町に預けているそうです。

バックパックを指定した宿まで運送する便利なサービスがあり、彼女のように利用している人は沢山います。

ベッドが無ければしょうがないので、私も彼女と一緒に一つ先の町まで歩くことにしました。


もう午後3時で、一つ先の町は4km先なので、おそらく到着は午後4時頃になるかと思われます。

この時間になると気温はぐんぐん上がって、日陰は無いし、私は汗だらだら、エバリーンは顔真っ赤。

歩くこと小一時間、やっと到着しました。

アルベルゲに併設されたバルでチェック・インする前に、とりあえずビールを1杯ずつ頼んで落ち着きました。


本日の宿:Tasca Don Camino Hostel
※Google Chromeで開くと日本語翻訳が選択できます。

洗濯を済ませた後、エバリーンと、中庭で出会ったドイツ人のミシャエルの3人でワインを飲みながら、マダム・トークを楽しみました。